细く长い腕はモデルのようであり、指先まで美しいラインを描く。
逆にモデルと言われれば纳得できる美貌の持ち主。
その惜しげなく开いた胸元では豊かなバストが揺れている。
キュッとくびれた腰から伸びる足はさらに魅力的で、见ているだけでも男の本能に响く何かがあった。
だが彼女の女性としての魅力と格闘家としての评価は别だった。
女体の美しさに惑わされ、男のプライドを投げ捨てるほど木武藤健士は心を乱していない。
「……俺はここに本当の戦いを求めてきた」
「そうだろうね。ケンシ?コムトウ选手」
「だったら! 公正なジャッジができるようなマッチメイクをするべきなのではないか」
「じゅうぶん公正であると认识しているが」
「本気で俺とあんな、いや失礼を承知で言うが! 男と女の体力差を无视して平等に扱うつもりなのか」
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「君はご存じないかも知れないが……
バトルファックとはそういうものだよ、ケンシ?コムトウ选手。
もちろんバトルの部分も重要だが総合力が问われる。
そして彼女と君の戦力差は、キミが思うよりも大きくないと我々は认识している」
屈辱の追い打ちを受け、健士は絶句する。
そんなレフェリーと彼のやり取りをしばらく眺めていた彼女は、つまらなそうにあくびをしてみせた。
両手を头の上に伸ばして、左右に状态を振る仕草は色っぽいものであったが、その仕草がまた彼の怒りを煽る。
「ねえ、あなたが本当に强かったら私がすぐにギブアップするんじゃないかな」
「なんだと……」
「とりあえず早く始めよう? お客さん待たせちゃってるし」
「くそっ! 后悔しても知らねえぞ!!」
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こうして、今夜のバトルファックスタジアムは穏やかならぬ幕开けを迎えたのだった。
■
ゴングが鸣ろうとする直前まで、健士はレフェリーに食い下がった。
「一つ提案がある」
「なんだね」
「この试合はボクシングルールでやろう。戦力に差がありすぎる」
身长は自分より多少低いが、リーチはわずかに相手が上。
だが体重の差は10キロ近く违う。
これがそのまま筋肉量の差だとすれば相手に胜ち目は薄いと考えられる。
たび重なる彼の提案にため息をつくレフェリー。
その向こう侧に居る相手を见ながら、健士は事前に与えられた対戦者の情报を思い出していた。
身重164センチ、体重は49キロ、ファイトスタイルは総合格闘技。
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